2012年3月6日火曜日

『Hack, Slash, Loot』レビュー

プレイ量: 数時間

 最初に種族とクラスを選び(組み合わせは固定)、ダンジョンを潜っていくオーソドックスな迷宮探索型。
 チマチマしたドットのグラフィックだったり、エフェクトだったり細かい所の完成度は高い。操作性が素晴らしく、この手のインディーゲームでは斜め無しの4方向移動も多いが8方向でなおかつhjkl移動を標準装備しているのは嬉しい。ただ操作系がマウスに最適化されており、キーボードで完結しようとするとダッシュがないとかフォーカスした敵を記憶しないとか気になる部分もちょこちょこあるのでこだわりがなければマウス操作をおすすめする。
 全体的な造りの良さとは対照的にゲーム部の印象はかなり悪い。自動回復無しレベル無しインベントリ無し(消費アイテムはその場で使用、装備品はスロットごとに交換)と、シンプルなこと自体は悪くないがプレイヤーの判断する余地があまりにも少なく結果的に単調なプレイになってしまう。バランスも良いとは言い難く、比較的あたりにくい敵の攻撃のダメージはかなり強めで命中の具合でなすすべ無く詰む。
 まっとうに進めるなら20デスでアンロックされるAmazonではじめると、敵を倒すと回復できるdivine属性の弓を持ってスタートできるのでかなり楽になる。運が良いと壁をすり抜けるという反則的な効果の装備を拾えたりエンチャントできたりもするが、倒さない敵キャラが増えていくと劇的に重くなるという意図してるんだかわからない仕様があってままならない。
 おそらく開発者は、アクションのハクスラをローグライクに落とし込むというコンセプトを持っていたのだろうと思うが、もっとやりようはあった。根本的なところ以外は出来の良い惜しいゲーム、といったところか。